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2014年1月 Archive
私の好きなことば 「身の丈で生きる」 教育新聞社
- 2014年1月29日 23:00
- 紹介記事 ・ 原稿
教育新聞社 「2014年の新春号」の原稿依頼により、「私の好きなことば」というカテゴリーに掲載されました。人生の節目にいた私に、「身の丈で生きる」という言葉を伝えて下さったのは、岩城祐子氏です。年を重ねるごとに、この言葉が深みを増しています。
「身の丈で生きる」 声楽家 川原井泰江
私の人生の指針となっている言葉は、「身の丈で生きる」です。年を重ねるごとに、この言葉の素晴らしさと奥深さを感じています。この言葉のお蔭で、多少の状況の変化や対人関係に振り回されることもなく、心の平和が保たれています。
「身の丈で生きる」が初めて心に沁みたのは、母が亡くなり心の支えを失っている時でした。「これからは、いろいろな事を身の丈でやってゆけばいいのよ。私もそのように生きてきました」この三〇歳年上の友人の助言で、心が止まっていた私は前向きになれました。
当時の我が家は、パッと見ただけでも家族の人数に合わないほどの物が存在し、どれだけ何があるかも把握できない状態でした。そこで「身の丈で生きる」ために、「身軽に生きる」を始めました。まず、物を減らすことにしました。少しでも破損している物は廃棄し、使わない座卓等の家具はリサイクル業者に引き取ってもらいました。同種の物が幾つもある場合は、古い方の物を捨て新品を使うようにしました。それでも使いきれない物は、必要な方に貰って頂きました。そして目に見えないガス・電気・水道・電話等の見直しもしました。一年以上かかりましたが結果的に物が減ったことにより、家具も減り部屋が広く使えるようになりました。それぞれの物が所定の位置にあるということは、一目瞭然。とても暮らしやすくなりました。
そして現在、今の自分の暮らしに合った物だけ残そうと整理しています。と言うよりも、必要な生活用品以外の物は大切な物だけあれば満足、と思うように心が変化しました。葉の生い茂った木を剪定する場合、細い枝を落とさないと太い幹も見えてきません。物の整理も同様に感じます。私の「身軽に生きる」は、やっと太い幹と木の高さが把握できた状態でしょうか。数年かかりましたが、家の中も、私の心もスッキリしました。今は「身の丈で生きる」を実践しています。身の丈で生きていると、自分自身に対する確認ができますし、心の豊かさにもつながるようです。
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