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日本の伝承唄 Archive

口承伝承唄の著作権に関して

伝承唄の著作権に関して

 
   「 伝承唄 」ってなに? の項に詳しく掲載してあります。
  
  基本的には、純粋な伝承唄(子守唄・わらべ唄・遊び唄など)に著作権はありません。

  アレンジされている楽曲については、著作権が発生する場合があります。
  
  

        確実なことは、日本著作権協会にて ご確認下さい。

伝承唄の歌詞の順番について

伝承唄(子守唄 わらべ唄など)の歌詞の順番について


   口承伝承唄の場合については、特別な規定はありません。

   自由に歌って良いと思います。
  
   ただし、日本語の意味・詩として考えた場合、意味が通じるように並べて歌うことが妥当であると考えます。


「 伝承唄 」ってなに?

伝承唄とは・・・・・
 
  
 川原井泰江は、古来より口承伝承により 伝えられてきた唄を称して伝承唄と呼んでいます。
一般的に言われている わらべ唄や 子守唄のことです。
純粋な伝承唄には 著作権は発生いたしません。
  
 現在のように、録音機材はもちろんのこと、楽譜もない時代のことです。人の口から人の口へ伝えれてきました。よって、その過程において、少しずつ歌詞やメロディが変化してきました。我が家では祖父と父が「江戸子守唄」を歌ってくれましたが、まるで同じではなかったように思います。日によっても歌い方が異なっていました。伝承唄の魅力であり、不思議なことの一つです。

 具体的に挙げますと、 「ずいずいずっころばし」 「お江戸日本橋」 「通りゃんせ」 「五木の子守唄」 「江戸子守唄」 が代表的な曲です。

<伝承唄と童謡等の見分け方>

 どの曲が伝承唄なのか判別のできない場合は、おおよそ ○○作曲・○○作詞 ( ○○には人の名前が入ります) のように作者が無い曲が伝承唄です。○○編曲と記載されている場合は、伝承唄をアレンジしていることを示しています。

 
例を挙げますと、

     山田耕筰作曲・北原白秋作詞 「赤とんぼ」 

のように楽譜に記載されています。

  


  ※ただし、下記の場合は 純粋な伝承唄ではありません。 新曲として扱われています。
       それぞれの曲の 著作権に関しては、日本著作権協会にて、ご確認下さい。
       また、アレンジ譜も、アレンジした方の著作権が発生する場合があります。

 ①伝承されてきた歌詞を使用して作曲された曲
         作詞:○○地方の民謡・わらべうた
         作曲:○○  

 ②伝承されてきた曲を使用して作詞された曲
         作詩:○○ 
         作曲:○○地方の民謡・わらべうた


         

                           

         

子守唄の題名

日本の伝承子守唄の題名について

 
・固有の題名を持たない日本の口承伝承子守唄

 日本に於いて現在口承伝承されてきた子守唄は、それぞれが、特に固有の題名を持っていません。

 理由は、古来より口伝えで伝えられてきたためです。よって、当然一番初めに歌った人が居たのでしょう。しかし、その一つの唄が、人から人へ口伝えされることに個々人により変化し、また、枝分かれしてきました。変化して、日本全国へ伝承されたある一つの子守唄が、現在どれほどのバリエーションを持っているかは推測できません。


・なぜ、題名の付いている曲があるのか

 本来は、固有の題名はありません。
ただし、それぞれの唄を識別する上で、付けられた題名です。
したがって、同じ題名が付いていても、メロディや歌詞が異なってることが多々見受けられます。
その違いは間違いではありません。口承伝承により伝わった唄なので、当然の現象です。


・題名の付きかた

 方法  ① 採取された地方の名前を取って   例・・・ 《江戸子守唄》  

                                       

      ② 歌詞の冒頭を取って          例・・・ 《ねんねんころりよ》


「 守り子 」ってなあに?

「 守り子 」ってなあに?

 守り子とは 日本における最年少の労働者です。

 「守り子」が 多く生まれたのは 飢餓や飢饉が多発した江戸時代です。
年貢を払えなくたった親が人買いに売ったり、年貢のかたに 子どもをもっていかれたり、または、子どもを餓死させるよりましだろうとの親心により奉公に出しました。
 年齢はおよそ三歳から十四歳ほどの子どもです。仕事の内容は 子守りや家事です。仕事先は裕福な商家や武家屋敷で、自分とほぼ同じ年代の子どもの子守りをしながら、家事をするのが彼女たちの仕事でした。『夜なべ』をさせられていた記録もあり、幼い子どもにとっては重労働であったことが推察されます。

 このことは、守り子唄の歌詞より読み取れます。


   ※ 「 守り子唄 」を参照ください。
     『守り子と女たちのこもりうた』 ㈱ショパン 川原井泰江著 
 

             続く・・・・・・・・

「八つの長者の子守唄」 歌詞

「八つの長者の子守唄」                 岩手県


千(せん)福山(ぶくやま)の中の沢で 
縞の財布をみいーつけた

おっ取り上げて 中を見たれば 
黄金(こがね)の玉が九つ

一つの玉をば 御上(おかみ)にあーげて
八つの長者よと 呼んばれた

呼ぶも呼んだし 呼ばれもしたし
旭長者よと 呼んばれた

長者殿は京へ御上り 
瀬田の唐橋架けやる


※秀吉の時代からつたわる遠野の子守唄である。

守り子唄

「守り子唄」 

 守り子唄  とは、子守りを仕事とする子どもたちが、自分たちの境遇を歌った 子守唄 です。

 代表的なものに  「 五木の子守唄 」 「 竹田の子守唄 」 があります。


 その唄の歌詞の多くは、郷里の親への思い、仕事のつらさ、雇い主の悪口等です。歌詞の内容から、守り子たちの日々の暮らしを想像できます。また、彼らのたくましさをも、垣間見ることができます。

 この、守り子唄は ただの唄ではありません。 彼女たちの心の叫び そのものなのです。


  

  ※ 『守り子と女たちのこもりうた』 ㈱ショパン 川原井泰江著 を参照ください

「こんこん小山の子兎は」 歌詞

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「こんこん 小山の子兎は」   歌詞              佐賀県

こんこん 小山の子兎は
なぜにお耳が 長(なご)うござる
おっ母(か)ちゃんの ぽんぽにいた時に
長い木の葉を 食べたゆえ
それでお耳が 長うござる


こんこん 小山の子兎は
なぜにお目々が 赤(あこ)うござる
おっ母(か)ちゃんの ぽんぽにいた時に
赤い木の実を 食べたゆえ
それでお目々が 赤うござる

「心を育む子守唄」 連載への反響

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            「心を育む子守唄」連載に際して

 
 昨年より 日本の伝承子守唄を中心に連載しています「心を育む子守唄」を愛読いただきありがとうございます。
 
 新聞社宛には、皆さまよりのお便りやファックス、そして電話までもいただき、心強くも連載の重みを感じています。

 「心を育む子守唄」を読んでいただくことで、皆さまの心が温かくなり、また、和んでいただければ幸いです。

 「伝承唄」を題材とした演奏会はもちろんですが、講演会でもアカペラで実際に歌わせていただいています。
  
   このようなお手紙をたくさん頂きます。
 このことは、多くの方が日本の文化である伝承唄への関心の高さと、その大切さの再確認の現われだと確信しています。

   「実際に聞いてみたいので、私の町へきてください」

   「日本の子守唄の演奏会をしてください」

   「私の住んでいるところでは、演奏会や講演会の予定はないのですか」
  
ご連絡いただければ、期日など御相談の上、ぜひ、聞いていただきたいと思います。

  まずは、思い切って連絡してください。お待ちしています。

       

★ 電話にての連絡先 ★ 


 ㈱ ショパン   「守り子とおんなたちのこもりうた」担当
            03-5721-5525                                      

㈱ いそっぷ社   「なつかしのわらべ歌」担当 
            03-3754-8119
                   
㈱ 聖教新聞社   「心を育む子守唄」担当
            03-3353-6111

★メッセージ、仕事のご依頼等は下記のアドレスまでお問い合わせ下さい★

mail→ kawarai@itoplan.co.jp
FAX→03-5474-2672


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「ねんねこ坊っちゃん」 歌詞

《 ねんねこ坊ちゃん 》  歌詞              福島県


ねんねこ坊ちゃん

ねんねこ坊(ぼっ)ちゃん 亀の子坊ちゃん
お先におっぱいぼ
おっぱいにおぶさって
どこさんぐに、
可愛い坊ちゃん 車にのせてね
引けや初花 箱根山

ねんねこ坊ちゃん 亀の子坊ちゃん
お好きなあっぱっぱ
あっぱっぱに育てられて 貰人(もらひと)がない

貰人なければ 一生後家(ごけ)だ
後家の仕事は 何仕事
機織り 洗濯 御飯焚き


「天満の市」 歌詞

《 天満の市 》 歌詞            大阪府  

 天満の市

一、ねんねころいち 天満の市で
   大根揃えて 船に積む


二、船に積んだら どこまで行きゃる
  木津や難波の 橋の下


三、橋の下には 鴎がいやる
  鴎捕りたや 網ほしや


  ※ 発祥地は大阪である

「帯広地方の子守唄」 歌詞

 帯広地方の子守唄」  歌詞         北海道


 帯広地方の子守唄               


  ねんねの寝た間に なにせよいの
  小豆餅の橡(とち)餅(もち)ゃ

  赤い山へ持って行けば
  赤い鳥がつつく

  青い山へ持って行けば
  青い鳥がつつく

  白い山へ持って行けば
  白い鳥がつつく

 ※「赤い山 白い山」と 題名が付いている楽譜も存在します。

「お月様いくつ」 歌詞


「お月様いくつ」   歌詞


「お月様いくつ」

  
  お月さまいくつ 十三七つ
  まだ年は若いね
  あの子を生んで この子を生んで
  だれに抱かしょ お万に抱かしょ
  
  お万は どこいった
  油買いに 茶買いに
  油屋の前で 滑って転んで 
  油一升こぼした
  
  その油 どした
  太郎どんの犬と 次郎どんの犬と
  みな 舐めてしもった
  
  その犬 どした
  太鼓に張って 鼓に張って
  あっち向いちゃ どんどこどん
  こっち向いちゃ どんどこどん
  叩き潰してしまった

 


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「竹田の子守唄」 歌詞

竹田の子守唄 歌詞

  
     

    竹田の子守唄

   一、 守も嫌がる 盆から先にゃ  雪もちらつくし 子も泣くし

   
   二、 盆がきたとて なに嬉しかろう  帷子はなし 帯はなし  
   
  
   三、 この子よう泣く 守りをばいじる 守りも一日 やせるやら

   
   四、 来いよ来いよと 小間物売りに 来たら見もする 買いもする

   
   五、 久世の大根めし 吉祥の菜めし またも竹田の もんぱめし

   
   六、 この子よう泣く 守りをばいじる 守りも一日 やせるやら
 
   
   七、 早もゆきたい この在所越えて 向こうに見えるは 親の家 

                            

                     
                        ※歌詞に特定の順番はありません。  

                     


「 五木の子守唄 」 歌詞

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五木の子守唄  歌詞   

 
    


  《五木の子守唄》


  
  おどま盆限(ぼんぎ)り盆限り 盆から先やおらんど 盆が早よ来りゃ 早よ戻る
  
 
  
  おどま勧進(かんじん)勧進 あん人達ゃよか衆 よか衆よか帯 よか着物
  
  
  
  おどんが打(うっ)死(ち)んだば 道端(みちばちゃ)埋(い)けろ 通る人ごち 花あぎゅう  

 花は何の花 つんつん椿 水は天から 貰い水
  
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  おどんが打死んちゆて 誰が泣いてくりょか 裏の松山 蝉が泣く
  
  

  蝉じゃござんせぬ 妹でござる 妹泣くなよ 気にかかる

 おどま勧進勧進 がんがら打ってさるこ 瓶(ちょが)で飯炊(ままた)ーち 堂(ど)で泊る
  
  

  おどまいやいや 泣く子の守にゃ 泣くと言われて 憎まれる 
  
  
  
  ねんね一ぺん言うて 眠らぬ餓鬼は 頭叩いて 臀(しり)ねずむ
  
  
   
  子どんが可愛がりゃ 守に飯食わしゅ 守がこくれば 子もこくる
  
  
 
  おどま知っとるばってん 言わんでの事よ 言えば嫌わるる 憎まるる

           


             ※採取され現存する歌詞 70篇以上といわれている


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江戸子守唄  歌詞

江戸子守唄


  ねんねんころりよ おころりよ
  坊やは良い子だ ねんねしな

  
坊やのお守りは どこへ行た
  あの山越えて 里へ行た

  
里の土産に なにもろた
  でんでん太鼓に 笙の笛

  
起き上がり子法師に 犬張子
  たたいてやるから ねんねしな

中国地方の子守唄  歌詞

 《中国地方の子守唄》                    岡山県

     

     一、  ねんねこさっしゃりませ 寝た子のかわいさ
          起きて泣く子の ねんころろん 面憎さ
          ねんころろん ねんころろん


     二、  ねんねこさっしゃりませ 今日は二十九日さ
          明日はこの子の ねんころろん 宮参り
           ねんころろん ねんころろん


     三、  宮へ参った時 何と言うて 拝むさ
           一生この子の ねんころろん  まめなよに
         ねんころろん ねんころろん

    
     四、  宮へ参った時 赤いべべ着せてさ
          乳母に抱かせて 宮参り
          ねんころろん ねんころろん


    
     五、  まめになりたら  赤いまま炊いてさ
          ばばがおんぶして ねんころろん お礼参り
           ねんころろん ねんころろん


              ※日本の口承伝承子守唄の歌詞です。
            山田耕筰編曲『中国地方の子守歌』の歌詞とは異なります。


   

わらべうたの題名

わらべうたの題名について

 
・固有の題名を持たない日本の口承伝承わらべ唄

 日本に於いて現在口承伝承されてきたわらべ唄は子守唄同様、それぞれが、特に固有の題名を持っていません。

 理由は、古来より口伝えで伝えられてきたためです。よって、当然一番初めに歌った人が居たのでしょう。しかし、その一つの唄が、人から人へ口伝えされることに個々人により変化し、また、枝分かれしてきました。変化して、日本全国へ伝承されたある一つの子守唄が、現在どれほどのバリエーションを持っているかは推測できません。


・なぜ、題名の付いている曲があるのか

 本来は、固有の題名はありません。
ただし、それぞれの唄を識別する上で、付けられた題名です。
したがって、同じ題名が付いていても、メロディや歌詞が異なってることが多々見受けられます。
その違いは間違いではありません。口承伝承により伝わった唄なので、当然の現象です。


・題名の付きかた

 方法  ① 採取された地方の名前を取って   例・・・ 《京都の数え歌》  

                                       

      ② 歌詞の冒頭を取って          例・・・ 《ずいずいずっころばし》

                                      


                              

いずめこ 

いずめこ


いずめこ 小.jpg

 
 ここに載せてある写真は、山形県の民芸品店で売られていた郷土玩具です。
現在では いずめこ  いずみこ (地方により呼び名は異なります。)を実際に使用している地方は見当たりません。元来は、炊いたご飯を入れておく御櫃の保温器として作成されました。その多くは東北地方で使用され、材質は藁です。
 どのように使っていたかといいますと、「いずめこ」の中に座布団などを敷き、その上に赤子を寝かしていたようです。藁製の「 ゆりかご 」です。子守唄を歌いながら、「いずめこ」を揺らして赤子を寝かせます。

 保温性と安全性を兼ね備えた「いずめこ」は、赤子がすっぽりと納まりますので、朝、野良仕事へ出る時に子供を入れて一緒に連れて行くのにも便利でした。赤子を家においてきた場合は母乳を与える時のみ、母親が家に帰り、 結果的に一日中赤子は「いずめこ」の中で暮らしていたのが実情です。もちろん、親の仕事の終わるまで「おしめ」は換えてもらえないことがほとんどで、不衛生でした。その不衛生さも「いずめこ」が使用されなくなった理由の一つでしょう。


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